オフィス清掃費の仕分けに使える勘定科目について解説
オフィス清掃費を帳簿に記載する時にどの勘定科目を使用したらよいのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?清掃費の勘定科目として
- 修繕費
- 外注費
- 衛生管理費
- 消耗品費
- 雑費
などが挙げられます。これらをどのようにして使い分けたらよいのかについて、今回はオフィス清掃で使う勘定科目や、これらの仕訳方について解説していきます。
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オフィスの清掃費はどの勘定科目に計上する?
オフィスの清掃費用は、小額で頻度が少ない場合、「雑費」で計上されることが一般的であり、掃除機など、10万円以下の清掃道具を購入した際は通常「消耗品費」で計上されます。また、オフィスを清掃することは資産を維持することにも繋がる為、「資産維持費」として計上されたり、職場を清掃することが健康増進や環境保全にもなるので「衛生費」に計上されたりする場合も。
その他、飲食店や美容室では頻繁に清掃が行われることから「衛生管理費」として計上したり、清掃を外注した際には「外注費」や「修繕費」で計上したりするなど、費用の使い方に合わせた計上をされることが多いです。
オフィス清掃費の仕訳について
オフィスの清掃費を財務諸表に記載する際、勘定項目によって仕訳方が変わります。勘定項目別に解説していきます。
修繕費で仕訳する場合
オフィス清掃費を外部に委託している場合は「修繕費」での仕訳が可能です。貸方に現金、借方に修繕費を計上しましょう。クレジットカードで支払う場合は2回に分けて計上する必要があります。1回目は支払いを行った時、2回目はクレジットカードで引き落としされた時です。
1回目に貸方を「未払金」で計上し、2回目で貸方に「普通預金」、借方に「未払金」を計上し、相殺しましょう。この時概要欄に1回目には「清掃費クレジットカード払い」、2回目には「クレジットカード引き落とし」との説明を付け加えることを忘れずに。
<例:清掃業者にオフィス清掃を依頼し、100,000円の費用をクレジットカードで払った場合>
- 1回目:クレジットカード支払い
借方 | 貸方 | 概要欄 |
修繕費:100,000円 | 未払い金:100,000円 | 清掃費クレジットカード払い |
- 2回目:クレジットカード引き落とし
借方 | 貸方 | 概要欄 |
未払い金:100,000円 | 普通預金:100,000円 | クレジットカード引き落とし |
外注費で仕訳する場合
オフィス清掃を外注した際、「外注費」で仕訳することも可能。計上の仕方は修繕費と同じです。また、清掃を外注した際には「修繕費」や「外注費」のほか、「支払手数料」という勘定科目を使って仕訳することもできます。どれを使っても問題ありませんが、財務諸表をわかりやすくするためにも、一度使った勘定科目をその後も一貫して使うように心がけましょう。
衛生管理費で仕訳する場合
毎月ある程度の清掃費用が掛かる場合には「衛生管理費」を使って仕訳するとよいでしょう。例えば、美容室や飲食店など、こまめな清掃が必要な店舗は清掃費用も高額になることが予想されるため、衛生管理費での計上がおすすめです。また、こういった店舗ではなくても、来客数の多い事業所などは多額の清掃費用が掛かることから、この場合も衛生管理費で計上するのが望ましいでしょう。
消耗品費で仕訳する場合
- 100,000円以下の掃除機を購入した
- 外壁清掃用に高圧洗浄機を70,000円で購入した
こういった場合は「消耗品費」で仕訳しましょう。
<例:7万円の高圧洗浄機を購入し、一括償却する場合>
借方 | 貸方 | 概要欄 |
消耗品費:70,000円 | 現金:70,000円 | A家電量販店:高圧洗浄機代 |
また、事業所が青色申告かつ従業員500人以下、資本金1億円以下を満たしているのであれば、300,000円以下の支出は一括償却もできます。例えば100,000円以上の掃除機を購入した場合は購入時と決算期の2回に分けて計上しましょう。
- 15万円の掃除機を購入した直後の仕訳
借方 | 貸方 | 概要欄 |
工具器具備品:150,000円 | 現金:150,000円 | B家電量販店:掃除機代 |
- 決算期の仕訳
借方 | 貸方 | 概要欄 |
減価償却費:150,000円 | 工具器具備品:150,000円 | 掃除機代 |
雑費で仕分けする場合
金額が少額であったり、清掃頻度が少ない場合は、かかった費用を雑費で仕訳するとよいでしょう。例えばゴミ袋やほうき、塵取りなどの安価な清掃道具は雑費で計上するのがおすすめです。
まとめ
オフィス清掃の費用を仕訳する際に使う勘定科目はいろいろあります。これらを適当に選んで計上すると、帳面が見づらくなってしまい、会計ミスにつながる恐れも。目的や金額、頻度をしっかり考慮し、一度使った勘定科目は次も同じものを使うなどの工夫をすることが大切です。